「管理部でベタベタしてた、という噂もありますよ。10歳も年下の男に、色目使ってみっともないって…あ、すみません」

「ううん、いいの。そう見られても仕方なかったかもしれない。8歳差だけど…」


亮君よりも年下の麻衣ちゃんに叱られ、私は情けなくなった。

昨日の私はどうかしていたのだ。寝不足のせいだと思うけど。

亮君の言葉や仕種に、少女のようにドキドキして、亮君にそんな気はないのに、勘違いして…

麻衣ちゃんから言われた『みっともない』の言葉が、心に鋭く突き刺さった。