「でも…」

「まだ問題があるのか?」

「吉田のお父様が、許してくれるかどうか…」

「人の許しなど要らないと言ったろ?
親父には認めさせる。もし認められなければ、吉田の家を出る」

「え?」

「葉子は、御曹子を捨てた俺じゃダメか?」

「ううん。私は亮がお金持ちでも貧乏でも関係ない。亮そのものが好きだから」

「じゃあ、もう一回聞くよ。俺と、結婚してください」

「はい。喜んで!」

私は背伸びをして、亮に口付けをした。
甘い甘い、口付けを………




(完)

エピローグも読んでくださいね。