秘密の恋心〜姉弟の禁断の恋〜

「ねえ、美雪?」

「なに、お母さん?」

「もうすぐ退院だというのに、どうして一度もお見舞いに来てくれないのかしら。お付き合いしてる人」

「え? あ…きっと忙しいんだと思うわ」

「その言い方だと、電話もしてないの? なんか変よね?」

「忙しい人だから…」

私はそれしか言えなかった。


昼休みを狙って、私は彩子に電話を掛けた。

『美雪〜、調子はどう?』

「うん、すごく元気だよ。あと数日で退院できるんだ」

『よかったね。今日行こうと思ってんだよ』

「わざわざ、いいよ。でもさ、彩子にお願いがあるの」