秘密の恋心〜姉弟の禁断の恋〜

目を開けると、見慣れたのとは違う、白い天井が目に入った。

『え? ここはどこ?』

「起きた?」

俊が心配そうに、私の顔を覗き込んでいた。

私は昨夜の事を思い出し、顔が熱くなるのを感じた。

「ここは…?」

「病院だよ」

「病院…?」

「びっくりしたよ。あの後…白目剥いて気絶するんだもんなあ」

「え、そうなの?」

「酷い貧血だってさ。何で今まで黙ってたんだよ? 自覚症状があったはずだって、医者が言ってたぞ」

「ごめんなさい」

「造血剤でヘモグロビンの数値を上げながら、色々検査するから、少なくても2週間ぐらいは入院だそうだ」

「そうなんだ…」

「具合はどう?」

「頭が痛い」

「バーカ、それは二日酔いだよ」

「ごめん。面目もありません」

「あはは。看護婦さんから頭痛薬もらってやるよ」

「すみません」

「もう、俺に心配かけんなよ、美雪?」

「うん」

『美雪』って呼んでくれた…