秘密の恋心〜姉弟の禁断の恋〜

「バーカ、甘いのが苦手なんだよ」

「バカじゃないもん」

俊はコーヒーをブラックで飲んでいた。昔は、私と競うようにミルクや砂糖をたくさん入れてたのになあ…

「ほんとうに甘いのダメになっちゃったんだね? いつから?」

「ん…高校の頃かなあ。気が付いたら菓子パンが食えなくなってた」

私の知らない間に、俊は変わってたんだなあ。ちょっと、寂しいかも。

「昔はジャムパンが大好きだったのにね?」

私はよく学校の帰り、俊にジャムパンを買って帰った。喜んでジャムパンを食べる俊を、私は今でもよく覚えている。

「ジャムパンだけは今でも時々食べるよ」

「そうなの? すごく甘いのに、どうして?」

「ん…姉貴を思い出すから」

「え?」