「進藤とかいう男にも知られるだろ? ダブルデートしたら……」

「デートしてくれるの?」

「ああ、協力するって約束したからな」

「キャア、ありがとう!」

私は飛び上がらんばかりに喜んだ。

「おまえ、何で喜んでるんだ?」

だって、神崎さんとデート出来るんだもん。嬉しいに決まってるじゃない!

「付き合ってる振りをするんだから、結構シンドイと思うぞ」

さも嫌そうに神崎さんは言った。そんな神崎さんを見て、私のテンションは一気に下がった。

そうだった。私達は付き合ってなかったんだ…