甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜

「任務の成果とやらを見せてもらおうか?」

私はパラパラとページをめくり、昨夜のメモを指差した。

「これです」

「う〜ん、汚い字だなあ」

「な…。食べながらだし、酔ってたから…」

最後の方は小さな声になった。

「ふむ、ふむ」

メモに見入る神崎さん。
それにしても顔近いなあ。

神崎さんのアフターシェーブローションの香が脳を刺激する。
ドクドクうるさいよ、私の心臓!

「この『水野』というのはどんな奴だ?」

「あ、えっと…」

手帳には青島部長が口にした人の名前と回数を記録したんだけど、トップは断トツで五十嵐課長。

それを差し置いて2位の水野君って事は…

「五十嵐課長は想定内ですか?」

「その通りだ」

うわあ、部長と課長がグル?

ショックだなあ。
あ、五十嵐課長が最近私にきつくなった理由が分かった気がする。