甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜

パタパタと走ってキッチンに戻ると、神崎さんは洗い物をしていた。

「私がやります!」

「いや、大丈夫。もう終わるし」

ダメだなあ、私。
『気が利かない女』って思われたよね…

「リビングに行っててくれ。寝室の隣だ」

「は〜い」

リビングにはガラスのテーブルを挟んで二人掛けのソファーがふたつ。

何処もきちんとしてるなあ。

私の部屋より綺麗かも。潔癖症なのかな?

ソファーに腰掛けてキョロキョロしてたら、神崎さんが来て向かい合わせに座った。

私は手帳をテーブルに置き、ちょっとだけ胸を張る。

「これ、昨夜の成果です。ちゃんと任務を果たしましたから!」

「じゃあ説明して」

「はい。え〜と…」

昨夜のメモを書いたページを探していたら…

「ちょっと待て。横に座ってもいいかな?」

「はい?」

「その…目のやり場に困る」

神崎さんの視線をたどって下を見たら、私の太股があらわになっていた。

「ひゃ!」

私は慌ててスウェットの裾を引っ張った。

中、見えちゃったかな。そう言えば、ブラも着けてないの、ばれてるかな?

「エッチ! スケベ! 変態!」

「おお、三拍子揃ったな」

神崎さんが隣りにドスンと座るから、ソファーが沈んで私の体が傾き、神崎さんの肩に寄り掛かる形になっちゃった。

「積極的だな」

「な…」

慌てて体勢を直した。

「変態!」