甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜

「私、そろそろ帰ります」

「今日は土曜で仕事は休みだろ?」

「用事があるんです!」

勢いよく立ち上がって神崎さんに背を向けた。
なんでだろう。涙が出そう…

「ちょっと待て」

「いいえ、帰ります」

「その格好でか?」

「へ?」

「夕べの服はゲロが付いてポリ袋の中だ。たぶん着れないと思うぞ」

「う………」

「そのうち服が来るから、待ってたらどうだ?」

服が来る?

「分かりました」

椅子に座ってうなだれた。
私、何やってるんだろう。情けなくなってきた。