「手伝いましょうか?」

「いや、もう終わるから」

「神崎さんは料理できるんですね?」

「少しな。一人暮らしが長いから」

作ってくれる女性はいないみたいね。

「座っててくれ」

「は〜い」

「飲み物はコーヒーしかないが、いいか?」

「大丈夫です」

「ミルクと砂糖は要るか?」

「できれば…」

「そうか。困ったなあ」

私はコーヒーは大好きだけど、ブラックは苦くて飲めないの。
邪道だとか、お子様ってバカにする人、少なくないよね?

「神崎さんはブラックで?」

「ああ」

「私は甘くしないと飲めないんだあ」

「そうか」

「バカにしないの?」

「しない。好みは人それぞれだからな」

『だよね!』