甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜

パーティ会場に戻ると、すぐに心配顔の征一さんが迎えてくれた。
帽子やマントやマスクは外し、いつもの征一さんに戻っていた。

「大丈夫かい?」

「ええ」

「顔色がよくないな。もう出よう?」

「大丈夫です。まだ来たばかりなんだし、葉子さんにお願いしてダンスしたらどうですか?」

ダンスホールから、贅沢にもオーケストラの生演奏が奏でるワルツの調べが流れていて、多くのカップルが優雅に踊っていた。

「何を言ってるんだ。さあ行こう? おまえは早く横になった方がいい」

「裕子ちゃん、そうした方がいいわ。私達も帰るから。栞が気になっちゃって…」

「ね?」と言われ、「俺もだよ。そうしよう」と吉田君は言った。