甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜

「え?」

「裕子は神崎さんを疑った?」

「ううん、全然」

「でしょ? だったら黙ってればいいじゃない? ダブルデートの後で言われたのよね?」

「うん。言われたのは夜だけど、朝から話があるって言ってた」

「思い詰めてたのね…」

「え?」

「なんでもない。その告白って、裕子とベッドインする前なんでしょ?」

「ベッドインって…。まあ、そうだけど」

「裕子に近付くためについた嘘なら、そのタイミングでばらすって、有り得ないでしょ?」

「うん、そうかも」

「『かも』じゃないわよ。裕子って意外と石頭?」

「違うよ。ただ、頭が混乱しちゃって…」

「あんたは人を疑う事を知らないもんね? そこが私は好きなんだけどね」