レス―Q

「警察の女―22」







・・・・・









もう開いた口が、
塞がらない。










自分はたった一匹の
イグアナの為に、
火の中へ飛び込んだのだ。









焦って
話を聞いていなかったのは、
己の責任。









どうりで、
あの九古が人を助けに
飛び込まないワケだ。









「……人の話は
最後まで聞けよ…」










そう言われ、
静かにうつむくしか
彼女は出来なかった。









「さて……

それより早く戻る……」









そう言いかけた瞬間。





先程通ってきた場所が、
ガラガラと音を立てて
崩れてしまった。









「しまっ!!?」








もう後戻りは出来ない。









帰り道を、
完全に失ってしまったのだ。









どうやら最悪の事態に
なりそうである