レス―Q

【消防の心得-7】





心の底から
笑わない九古は
どこか冷めていた。







ちょっと感情が
鈍いのか、
昔から鉄仮面の
イメージがあった。







「よしじゃあ
仕事をやるかな。

キューは今日
早番だったろ?

もう帰ってもいいぞ」








ここの消防署は
火災が多い
地域柄のせいか、

早番遅番と分け
いつでも出動できる
体制を整えてる。







その中で
同じチームである
この『西沢』先輩は、

九古の面倒を
よく見てくれるので
悪い気はしない。

(合コンは興味ないが)







優しい先輩に
言われるまま、
今日の仕事は
ここまでにしよう。







「お疲れ様っした」








九古は頭を下げて
荷物を持った。







今日も
火事がなかった…







残念がる事ではないが、
火災が無いことに
フウっとため息をつく
九古。






仕方ないから
おとなしく
家に帰ろう