「探し求めた敵-2」






キャー!
キャー!








「…………」







ある
カラオケボックスで
九古はその様子を
見ていた。








その様子とは
合コンの事である。








自分も参加者なのに、
あたかも
参加してないような、

外から見るような目で
合コンを見ている。









女の子三人は
筋肉が凄い南原を見て
はしゃぎまくりだ。








それを遠くで見ていると、
西沢は
九古に絡み付いた。









「ワハハハ!!
どうだ!
楽しんでるか?!」








既に出来上がっている…


そんな西沢に対して
九古は耳打ちをした。









「何で三人なら
東先輩を
連れてこなかったん
ですか。

そうすれば
俺はいいじゃないですか」









「あ~~
アイツは駄目だ。

合コンに興味ないし、
寡黙だから
来ても女の子の
モチベーションが
下がるだけだ」









「それなら俺も
同じですよ。

合コンに
興味ありませんし、
黙ってるから
意味ないですよ?」









それを聞いて
西沢はクククと笑う。








「バーカ。
お前は大事な役目がある

その為に
連れてきたんだからな」









すると西沢は
女の子の方を向き変え、
大声で声を張り上げた。









「パンパカパーン!
皆さんご注目!!

実はここに居る
この九古君!

何と前に報道された
火事から子供を救った
町のヒーロー何です!」









な゛゛





いきなり何を言う。








どうやら西沢は
これを言う目的で
九古を連れてきたらしい