【消防の心得-17】





ウ~~~。






数台の消防車が
先程から放水を
行っている。






しかし、
炎は一向に
止む気配を見せない。







普通の家事とは違う
化学薬品を使ったような
そんな消えにくい炎が、

消防隊員を
遮っている。






「オイ!もっと水だ!

全然消えないぞ!」







隊員が
必死に活動しているが、

それを
あざ笑うかのように
更に勢いを増していった









ワー!

ワー!









………









それから…


悪魔のような
出来事が起きた

数時間後の事……









やっとの思いで
火が収まったのは、

家全体が
崩れ落ちてからの
事であった。








辺りには
まだ残るパチパチとした
焼け焦げた音。




更に
ツンとした匂いが、
鼻に漂わせる。









木が焼け

プラスチックが焼け

鉄が焼け

布が焼け

紙が焼け



様々な種類の
焼ける匂いが
混ざり合って、
異臭と化す。








この匂いの中には、

当然
人の焼ける匂いも…