レス―Q

【消防の心得-13】





それはまだ
伊勢九古が5歳の時…

小学校に上がる前の
幼き頃の話である。






翌週、
小学生になる九古は
新しいランドセルを前に

感動と興奮を
表せていた。






両親も
その成長を見て
とても喜んでおり、

まさに幸せを
絵に書いたような
家族団欒を過ごしている







「ワーイ!
お父さんお母さん
見て!」






まだ無邪気な
明るい子だった九古は、

ランドセルを背負って
両親に見せた。






どうやら、
カッコイイと
言って欲しいようだ。







「凄いな!
似合うぞ~九古~
父さん羨ましいぞ~」







奥で
夕食を片付けている
母親も、
パチパチと
手を叩いていた。






「えっへっへ~

強いんだぞ~!」






ピカピカの
ランドセルが
相当嬉しいのか、

いつまでも
離さないで居た。







もちろん寝る時も
枕元に置いておく
くらいの愛着ぶり。




今夜も
同じようにして
眠るつもりだ