レス―Q

「悪魔の誘い―15」






昔何かで見たことある。









空中に粒子を撒く事による、
人工的な雨を降らせる
技術を。








詳しくは
知るものではないが、
ある程度の知識は
持っていた。









「それがなんだ…?」









「それはね…

普通雨を降らせるには
ドライアイスやヨウ化銀
と言った物質を使う。

この会社はヨウ化銀を
生産して人工雨を
売りにしている会社でね。

様々な物質は
発煙塔で煙状にして
雲まで届けたり、
飛行機で散布する方法、
ロケットで飛ばして
空で物質を破裂させと
雲になり雨が降るのだ。

だが…
ヨウ化銀は弱い毒性が
あってね…

環境に良くない事から
この会社の研究は止め、
ご覧の通り工場は
閉鎖されているのだよ」









なる程。









今こうして居るここは、
そう言った事が原因で
閉ざしてしまったのか。










「そして…
私は昔ここから、
雨を降らせる技術を盗み
何を研究したと思う…?」










エッと、
言った顔をする九古。









そんな彼に、
Qはボウっと指先に
炎を見せた。









マジシャンがよく見せる、
突然の発火。









器用に指先で、
火がユラユラとしてる。










「もしも…

私がいつも使う放火の
科学薬品が、
この技術と組み合って
成功したと言ったら…?」










!!!!?








ま、まさか……