レス―Q

「悪魔の誘い―12」







「君だって、
本当は分かっているハズだ。

この街の住人を
憎んでいる事を…」









そう言って、
九古の前にポイッと
雑誌を投げた。









「見させてもらったよ。
今日の記事の事を。

ずい分と叩かれたようだね」










これは……

昼間に英里が持っていた、
ジャーナリストが書いた
雑誌だ。









続けてQは話す。









「どうだ?

街の中で見た、
人々の反応は。

つい先日まで
ヒーローだったのが、
次の日には化け物扱いだ。

人を見た目で判断する
ダニ共の目は、
刃のように
鋭かっただろう?」









確かに言われるが通り、
あまり喜ばしい
ものではなかった。









その部分は
否定が出来ないし、
何より珍しく
ベラベラ喋るQに対し、
黙って聞いてる事にした。










「そんな奴らも、
是非同じ目に
させてやろうと
思わんかね?

蔑むバカ共に
復讐をしてやろうと
思わんかね?」










………










「私と組めば、
それが可能となるのだ。

復讐を現実のものと出来る!

私が薬品を作り、
君は火をつけるだけ…

私が指定させたとこで
着火させれば、
より大きく、
より甚大な被害の炎が
生まれる。

爆風は君の届かないように
出来るが炎に囲まれる。

しかし、
君は炎が効かない体質。

燃えゆく人々の
阿鼻叫喚な姿を横目に、
堂々と見物しながら
脱出できるわけだ!!」