「そんなことが……あったんだ……」




「それから走也はたまたま病院の近くに住んでたばーちゃんとじーちゃんの家に行って、家には帰って来なかった。



走也は昔から人一倍寂しがり屋で、1人でいるのは苦手だった。家族4人でわーわーしてるのが好きだったんだ。

だから、じーちゃんとばーちゃんの家に逃げた。」




「別に空也さんとお父さんがいるなら逃げなくても……」




空也は首をふった。





「走也は大の…………




お母さんっ子だったんだ。」