空と海の真ん中で

「卒業式の日
貴方は私に聞いたよね・・・

『海はどうして青いと思う?』

って、その後にくれたヒントの意味がやっと解ったの
私・・・私ね、あなたのことが――――…」
「太陽!!」
「え?」

言葉を遮ってきた言葉に、耳を疑った。

「太・・・陽?」
「っ・・・」

彼へと視線を向けると
彼は気まずそうに目をそらした。

「海斗くんじゃ・・・ないの?」
「ごめん・・・」

目をあわさずに彼は小さく呟いた

「でも・・・」
「最低!!!!」

彼の言葉を遮って私は叫び
そして走り出した。

「あ、ちょ・・・おい!待て!」
「あ〜太陽これ、借りてたゲー・・・」
「悪い、林、また後で!!」

後ろから彼とその友人の会話が聞こえた
振り向くと彼が追いかけてきていたが
私はかまわず走り続けた。