学校の休み時間。あと1時限で家に帰れる。早く帰りてえなあ…

「うわ! めっちゃ可愛いんじゃん!」

健斗が俺の携帯の待受画面を見て、突然デカイ声を出しやがった。

『なになに? 何が可愛いの?』

『健斗、俺にも見せろよ』

たちまち近くにいる奴らが寄って来ちまった。

「健斗、見せんなよ」

「お、おお」

健斗は咄嗟に『ブログのはっちゃんだよ』とかごまかして、何とかみんなに見られずに済んだ。
ったく、危ないところだったぜ…


「でかい声出すんじゃねえよ」

「悪い悪い。あんまり可愛いかったんで、つい…」

俺の携帯の待ち受けは、愛する3人が写った画像だ。時々見ては、ニタニタしている俺だった。

「そうだろ? 翔太は俺に似て可愛いんだよなあ」