「わー、何それ。俺の女取られるみたいな?」


「陸、いい加減にしろよ」


「怒った、怒った」


隣で陸が、ケラケラ笑った。


「おい、お前ら何してんだ?」


「あっ、マネージャー」


休憩室に姿を現したのは、この店のマネージャー。


「裕真が誰か連れ込んだって、言ってたけど?」


「この子でーす」


陸が少し体をずらして、マネージャーに石川の姿が見えるようにした。


「誰だ、この子」


「俺の学校の生徒です」


「眠ってるのか?」


「はい。熱あるのに、家出てきたみたいで」


「なんでまた……」