【祐介サイド】


「じゃ、適当に作るよ」


「先生、料理できるんだね」


「大学からひとり暮らしだったからね」


「ふーん」


「寝て? 起きたら、きっとお腹空いてるよ」


「うん」


「おやすみ」


「なんか、病人になったみたい」


そう言って愛花は横になった。


数分で静かな寝息が聞こえてきた。


病人ね。


風邪ならいいよ、すぐ治るから。


でも今の愛花が弱ってるところは、心。


今は、どんな愛花でもいい。