奈月は桂の言葉を聞くと躊躇しながらもゆっくり立ち上がった。 「チッ」 舌打ちが聞こえ 服についた砂を払っていた奈月は手を止め隣を見る。 隣にいた晋作は舌打ちをするとすぐ背を向け来た道を戻っていた。 「帰るのか?」 「… 日を改める 稔麿にそう伝えとけ」 桂がそう聞くと素っ気なく答え、姿が見えなくなった。