「その必要は要らねえよ」

「僕たちの姫を大事に預かってくれてありがとう」

「礼は、たっぷりさせてもらうよ」

突然、背後から聞こえた居るはずもない、
だけど
凄く安心する声に振り返った。

──どうして、
ここに?

あたしは、飛び出して来ちゃったんだよ。

「結花ちゃん、無事で良かったよ」

「あの──」

「話は、帰ってからだ」

腕をポキポキ鳴らしながら、ブラックの人達に向かっていこうとしている。

──ダメ!!


「さぁ、来いよ。
 俺らは、コンテストとか関係ねえから有意義に出来るぜ」

「そんな挑発に乗らないで!!」

喧嘩したら、コンテストに出場出来なくなっちゃうんだよ。


「大丈夫。
 オレら、そんなバカじゃないから」