あたしに力が無いのは、分かっている。

演奏もいつも、置いてきぼり。

でも、

あたしだって縁あってメンバーになったんだから。

認めてよ。

仮の助っ人じゃないんだよ?

お願い。

今は未だ、半人前だけど。

もう少し、あたしを見て。

振り向いて。

あたしも一緒に連れて行って。

──あたし、
想いも伝えず、唯、逃げてきただけなんだね。

廉くんにばかり八つ当たりしてきたけど。

悪いのは、あたしだ。

謝らなくちゃ。

でも、どうやって?