家に着いた頃、蓋の注意書きに気付いた二人であった。

 頑丈に閉じ込めてあるスイカの檻に、ネジは見当たらない。

 かといって、蹴り壊したりしてしまったて何かが起きては大変。


「これ、どうやって開ける?」

「知らないわよ。
 祐希くんがどうしても、って言うから買ったのよ。
 自分で考えてよね!!」

「俺だけのせい?
 涼香が安値に負けたくせに」

「分かったわよ。
 手伝えばいいんでしょ」


 トンカン、トンカン

 蓋を少しでも隙間が出来るように下から軽く叩いてみるも、ビクともしない。
 それでも、肩を並べて作業を続ける祐希と涼香。

 なんだかんだ言っても、やはり二人は仲が良さそうだ。