高いビルが建ち並ぶ、都会の真ん中に、

 小さな小さな八百屋があった。

 店主をしている葉子は、この辺りでは名物看板娘で有名なそうな。

 ご主人を早くに亡くされたそうだが、周りの助けもあって明るく気丈な性格。

 なんていったって、艶やかな黒髪にスリムなボディ。

 彼女を目当てに買い物に来る男性陣もいるとか、いないとか。

 名物なのは、こんな事ではない。

 それは、──