悠弥先輩のお父さんの働きかけもあり、女子は女子のプロ野球リーグが新たに出来ることが決まったのに。
「俺はまだまだ力不足だから、もっと努力しないとプロなんて無理だよ」
とか言って、大学に行くことを決めたらしい。
それから二時間ぐらい経って周りも暗くなった頃、悠弥先輩がグランドに顔を見せた。
「頑張ってるね、新キャプテン」
「止めてくださいよ、悠弥先輩」
悠弥先輩たちが引退した後、俺がキャプテン、金城が副キャプテンをすることになった。
「最近どう?」
「相変わらずです。あ、でも姫川は最近変わりましたよ。やっぱ悠弥先輩のあのプレーを見たからですね」
「そっか。まあ、姫川しかキャッチャーいないから育てないとね」
「はい」