あの試合の後、病院で足首の骨にヒビが入っていると診断されたらしく、治るまでに三ヶ月、リハビリに二ヶ月。


復帰は早くて十月末。

この甲子園予選は、スタンドで応援をしている。


「10対3。まあ、余裕だったね」

「お前は四球が多いから、無駄に体力を使うんだよ。三点は取られすぎだ」


「うん、わかってる」



着替えを済まし、大和と球場の前に向かうとそこには悠弥の姿はなかった。


「あれ、悠弥先輩じゃない?」


大和の指差した先に居たのは、悠弥と……影山、だった。