何してんだ、俺は……。 頭の中に出てくるのは野球の事じゃなくて、永谷の事ばっか。 今頃ブルペン入ってんのかな~。 もうすぐ秋季大会あるけど、永谷はベンチ入りするんかな~。 ----とか、そんなことばっか考えてる。 自分から、離れたくせに。 近くの河辺に腰を下ろし、そのまま寝転がると風が俺の髪を揺らした。 目を瞑り一眠りしようとした時、突然、声を掛けられた。 「悠弥…?」