残りの教室は、先輩に連れられたあの教室。

走って、息が荒い。
必死に走って、足がガクついてる。


勢いよく扉を開いた。


……。
………。
…………俺、馬鹿みたい。



そこに居たのは、身長差をカバーするように先生が屈んで、あいつが背伸びして、真っ赤になって……

キスしている所だった。

最悪だ……。


あいつらは気付かない。
あんなに音をたてたのに、自分達の世界を維持してる。

ムカつく。


あいつは、俺なんか見やしない。