「私はあなたが欲しかったの。壊れそうで、壊しそうで、壊れたそうなあなたが。」 独特な、煙草の匂い。 煙が部屋を漂う。 「今は先生のものだ。」 「今は、ね。……あなたが好きな子って、どんな子?」 「先生って、大人だなぁ。」 「当たり前よ。あなたより何年も長く生きてるのだから。」 「あはは、おばさん!」 「お姉様と呼びなさい。」 先生とは、たわいもない会話を続けられた。 久し振りに落ち着いた。 けど、僕はそんなの求めてないよ。