03、そんな夢 いつか。 それなりに自分も成長して大人になって、彼が「一緒に暮らそう」と言ったなら、きっと二つ返事で頷いてしまうような気がしてた。 お揃いのマグカップとか買って。 彼が美味しいオムライスとか作ってくれて。 ハルナがそれを「美味しい」と言って食べると、彼は嬉しそうに微笑むの。 それが理想とか、願望とかではないけれど。 いつも思い描くのは、そんな形の夢だった。