お父様を恨んでる。 だけど… 好きなんだ。 お父様だから。 「可愛…朝よ。おはよう」 弱々しくなってしまった母親に軽く声をかけられる。 本当に小さく見える。 昔から細くて白くて、綺麗な人だったけど… 今は細いというよりやつれてる。 「…うん。もう起きてるよ…。おはよう」 笑顔は浮かべない。 穏やかなフリをした作った声。