【小春ー3】


う~~~あ~~~





先輩はゴロゴロと
私の部屋の畳を
パンダのように
転がっています。





このダラけ癖…

いい加減にしてください





「せ・ん・ぱ・い!!

ゴロゴロしてないで
働いてください!!」





「え~~~
アタシんち燃えて、
今ナーバスになってるのよ。

心が病んでるの」





そう言って今日で3日目



しかも、
毎晩酒飲むときは上機嫌





「もう騙されませんよ!

さあ
お外の天気に
当たりましょう!」





「分かった!
分かったわよ。
そんなに引っ張らないで

大丈夫よ。
景気いいんだから
仕事なんていくらでも
あるわよ」





先輩は傘売りの仕事で
部屋で傘を作って生活を
していたが、

その全てが燃えたので
新しく職を探さなきゃ
いけない。





「何やるんです?
先輩」





「そんなの
いろいろあるわよ」





確かにララの言う通り、

飴売りでも
叩き売りでも
船頭さんでも
いくらでもある。





でもグズって
やらないのは

外が寒いからである。





だからララは
家で出来る傘作りをして
生活したのだ。





「外出たくない~~
寒い~~~

未来になったら
きっと家でできる
仕事とかたくさん
あるようになるのよね~

羨ましいわ」





「そんなん
ないですよ絶対!!」





小春は否定するが
ララはそう思わなかった





「何言ってんのよ。
春は空想のない子ね~

もしかしたら、
家にいながら
何でも出来る
コンピューターが
出てくるかもよ?」





「ありえません!
バカな事言ってないで
仕事してください」





だけど
ララの言ってることは
あながち間違っては
いなかった