春うララ~時代劇編~

【小春ー14】


さあ、
今日も元気に走ろう




お天道様は今日も
プリンとしてるぜい。




朝のお日様を
ケツに見立てた弥吉は
今日もセクハラしに
走りまくる。




ヒラ…




急に弥吉の元に
下着が飛んできた。




女物だ。




「ごめんなさい!
風で飛ばされちゃって…」




近くの家から
可愛い女の子が出てきた




どうやら洗濯物の途中で
飛ばされたものらしい。




若い子は
盗まれるといけないから
よく朝に
下着を干しているのだ。




「いいって事よ!!」





下着を返してあげる弥吉




ついでに手も触れた。




正当化のセクハラも
彼の一つの
もち技である。




とにかく
根っからのスケベ。




死んでも直らないだろう




流石にスケベの弥吉と
呼ばれるだけ、
伊達じゃない。




そこに
彼のレベルを表す事件が
現れた。




「あ、下着が…」




またも若い女の子が
下着を飛ばしたが、

不運にも下着は
川に落ちてしまった。




「あーあ、もういいわ」




女の子は諦めて
家に帰って行ったが、
弥吉は違った。




「バカやろう!!
大事な下着さんが!!」




弥吉はバシャンと
川に飛び込んだ!




ザバザバと水をかき分け
懸命に泳ぎ続ける。




待ってろ下着さんよ!

今俺が
助けてやるからな!




下着求め手にする為
泳ぎ続ける。




するとそこに通行人が
指を差した。




「先輩……
あんなとこに
変態がいます」




偶然
朝の散歩に通りかかった
女の子2人。




そりゃ子供とか助けに
川を泳いでるなら
まだしも、

弥吉は下着を手に泳ぎ
必死に
「もう大丈夫だ!」と
呼び掛けている。




バカだ