「そんな簡単でよろしいんですか?」






私と同じことを思っていたのか、父は目を丸くして先生に問い質す。

母はハンカチをギュッと握っていて。







「我が校の規則では一方的に暴力を起こしたら退学処分です、しかし今回は華風だけが悪いわけではありません」


「その場合は無期停学と決まっています」



「でも、一ヵ月って…」


「華風は授業中の態度も、成績も優秀です」


「は、はぁ」


「なので少し免除しました」







見た目はそんなんですけどね、そう続く先生は少し笑っていた。





そんな先生とは反対に、華風親子はポカンとしていて。

改めてうちの学校は適当だと実感。

まぁその適当に今は感謝やけれども。






「とにかくそういう事やから華風ちゃんと一ヵ月大人しくしろよー」


「…はぁ」


「先生めんどくさいから家庭訪問せぇへんからな」


「…はぁ」







めんどくさいって。

はっきり言っちゃったけど。



さっきまでの真剣な顔は何処いったんですか?







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