霊務2

【礼子と愉快なABCー21】




トゥルルル……







再び鳴るコール。


今度は違う受話器からの
連絡だ。







「ダーど、もう!
うるさいなあ
さっきから!」







今度無言電話だったら
とっちめようと
礼子は思っていた。






「はい、もしもし!
水熊銀行ですが!!」







そんな怒り口調の
銀行など

どこにもない。







プンプン怒りながらも、
礼子はイタズラを忘れて
いなかった。







すると、
今度は無言電話じゃない
答えが返ってきた。







それを
モニター室で見てる早紀は
ボイスレコーダーを
受話器に当てる。







「……キ……
キュルルル………

切る切る……
お前を切る…

キュルルル……

コ・ロ・シ・テ・ヤ・ル


キキキーー!!!!」








映画、
「キルでゴザンス」の

殺人犯の声を
録音したものだ。







(ククク……

さあ叫ぶがいいわ!)







そう思っていると、
礼子は
普通に返事を返した。







「君どこの子?

そんなこと言ってたら
お母さん悲しむよ?
切るなら
床屋になりなよ!!

うん
それがいいわ!

ナイスアイデア私ね!」







……こ、

怖くないのか??







そんな馬鹿な…







こんな
コミカルな映画の
セリフじゃダメか…






早紀はそう思うと、
もう一つのテープを
取り出した。







映画
「テング」
のシーンで、

井戸から
天狗が出てくる
うめき声だ。






この本格的なホラーなら
大丈夫だ。







そう勝利を確信し、
音声を流した