霊務2

【礼子と愉快なABCー12】




「やっぱり……

そんなことが
起きた会社で、
こんな話するのは
よくなかったかも…」







怖い話をすると、
よく霊が寄ってくると
早紀は話していた。






そして、
再び早紀は
携帯をチラ見し、
リダイヤルボタンを
押した。







トゥルルルル…!







静かに鳴り響く
会社の電話。







早紀はビクっと
反応した。







「や、やだ……」







そう言いながらも
早紀は電話に手を伸ばし

恐る恐る受話器を
取った。







「は、はい……

か、株式会社三光
飯塚でございます…」







礼子はそれを
また霊からの
電話かと思い

ジッと見ている。







すると、
安堵の表情を浮かべた
早紀は

胸を
なで下ろすかのように
ホッと言葉を出した。







「なんだ…
清水課長ですか…」







どうやら相手先は
ヒスブルからの
電話らしい。







もちろん
礼子はそう信じてる
だけで、

実際は早紀が1人芝居を
しているだけ。







女優になれよ。







「え!!本当ですか!

……ハイ!
……ハイ!」







何か話し込んでる。



礼子は
そこらにあったハサミで
自分の髪の毛の先を
数ミリ
ちょきちょきと切り、

他人の机の中に
パラパラ落とす
嫌がらせをしながら
聞いていた。







ここにオッサンが居たら
注意するのに、

後ろの霊三匹じゃ
突っ込みきれず

黙って見守っていた。







「分かりました!!
すぐに取りかかります!」







電話を終えた早紀は
受話器を置いた瞬間、

自分の机に急いで戻り
パソコンをカタカタと
打ち始めた