【礼子と愉快なABCー2】




通勤の途中、
風呂敷を持った人が
道端を歩いていた。






「ム。
泥棒よ泥棒!!

あのゼブラ柄の帽子
被った人、盗人ね!」









別に泥棒ではない。
ただの一般人を
つかまえて、
アホなことを言う礼子。







「あ、兄貴
泥棒ではないっスよ。

そんなデカい声だと
相手に
聞こえちゃいますよ」







霊Bはコソコソと
耳打ちをした。








別に耳打ちしなくても、
お前の声は
聞こえねーだろ

…と突っ込んで
やりたいが

あえてそれは
言わなかった。







「いい?あんた達。
風呂敷持ったら
基本泥棒よ。

サキに習わなかった?」








そんなもん
習うハズない。







霊は礼子の言葉に、
どう返したらいいかと
あたふたしている。







すると、
そんなキョドりまくりの
霊に、
ビジっと指示を出した。







「助さん格さん。
やってしまいなさい」








だから
もう黄門ネタは
いいって…