霊務2

【初イビリ体験ー5】



「叶礼子です!!
ヨロシクお願いします!」








礼子はいち早く
元気な挨拶をし、

握手を求め
手を前に出した。







「飯塚早紀よ…」







女は握手をせず
自分の名前だけ名乗った







すると、
その名前に
礼子は反応した。








「サキ!?
君の名前サキなんだ!」








「な、何よ……」







礼子は知り合いの霊に
サキと言う名前の友達が
居るので、

一気に親近感を覚えた。








「ヨロシクね!サキ!」







しかし、
その言葉に女は厳しく
答えた。








「アナタ…
言葉使いが
なってないわね…

あんまり学生気分で
仕事してもらうと
困るんだけど…?」






すると礼子は
「?」とした顔で
見上げた。








「でもサキ…
歳いくつなの?」








「…二十歳よ。
ソレがなんなの?

アナタと同じ歳でも
私のが二年も早く
この会社に居た先輩よ。

口の聞き方に
気をつけることね。

先輩を名前で呼ぶなんて
アンタ新人のくせして
生意気よ」








む~~





あのサキみたいに
優しくない。







むしろ
サキと同じ名前でも
この子は何か意地悪だ。







髪も
サラサラストレートの
サキと違って、

この早紀は
ウェーブかかってるし…









ん……?








礼子は早紀の髪を見て
何かに気付いた。








……この子

枝毛多いわ……








決めた!



今日から
この子のあだ名は
枝毛ね!!