霊務2

【上に立つべき人間-10】






プルルル…








礼子の電話が鳴り、
ポッケから携帯を
取り出した。








「はい、もしも~し」







後ろで

ねえ!ねえ!
なんで礼子君!!と
オッサンは
呼び掛けてるけど
無視無視。







《礼ちゃんや
今どこにいるんだい?》







電話から
聞こえてくる声。




あれ?

この呼び方と声って…






「おばあちゃん?
もう病院から出ても
大丈夫なの?」






その問いに
ヨネさんは笑う。






《ヒャッヒャッヒャ!
あの程度でやられる
ワシじゃないよ!

それより今日は
姿が見えないけど
どうしたんだね?》







「え?だって
私は会社を……」






するとヨネさんは
その事を見越しており、

年上らしく
ビシッと叱った。






《コラっ!
言い訳はいいから
早く会社に来なさい》






すぐに
その言い方は
どこかふざけてると
分かった。






「はい!
スイマセン先輩!

急いで行きます!」





礼子もふざけて
真面目に答えると、

お互い笑いそうに
なっていた。






それだけ言って
静かに電話を切ると、

礼子はバッと
銀行を出た