『探し物があるんだ』
そうテレサ先生に言った奴がいたが、もしもこの時、『探し物』を『ネミュレシスの指輪』とはっきりと言えば。
『あらー、それなら四日後に開催される天空宮学園フリーマーケットで出品されるわよー』
なんて返されたに違いない、絶対。
良いスタートだの、物事が順調に進みすぎて気持ち悪いだの、だのだの思ったが。
「は、はあああっ!」
ここにきて声をあげたのは、全てを把握認めたからだ。
遠回りしすぎだ、俺たち。一番身近に探し物があったのに、わざわざこんな山沿いに来て、湖の精霊呼び出して、情報収集なんかしちゃって、最後には呆気なく同級生から指輪の場所を聞くという。
「なにこれ、俺らってとんだかませ犬じゃねえかっ」


