「今日、も……」
も、の言葉にはラグナ同様俺とて反応する。
市街地に俺たちはついさっき行った。だがラグナが嫌だと場所を変えたから、こんなチラシを見ずにいた。
前々から配っていたとしても、俺は知らん。知らないものは知らないわけで。
「学園中のみんなが指輪欲しがってるけど、きっと高いだろうから買えないだろうね。
あ、でも、テレサ先生なんかはオークションに出る気満々みたいだったけど」
みし、とした音。
紙を持っていたラグナの親指に力が入ったせいで、紙にしわが出来た。
「…………」
沈黙がおっかない。
ラグナの感情が分からなかった。
怒っているような、呆れているような、己に叱咤しているような。


