クリスタロスはたまたま見つけたのか、と心でこそりと思う。
でも、いいスタートというラグナの意見には頷けた。
ネミュレシスの指輪なんて伝説中の伝説。
何でも願いが叶うとあって、おとぎ話にでも用いられるアイテムだ。
実在はするだろうが、誰も目にしたことはない。
誰も本物を見たことないからこそ、贋作だって山ほどある。
「当たりだといいなぁ」
「じゃなきゃ、君の首輪は取れない」
「当たりにしてやらあっ!」
グーを作り、気合いを入れる。
そうだった、見つかんなきゃ俺の首輪は取れない――と。
「コットンくーん」
誰かに呼ばれた。
誰に呼ばれたんだと辺り見回すも、姿見えず。
ハテナを浮かべれば、ついついとラグナが空を指差した。
なに、こいつっ。案外ベタなことすんじゃねえかと、空を見る前にラグナのベタ行為に目が行ってしまう俺だが。


