「お前の世界はどうなんだ」
「科学の発展はここの足元にも及ばないが、魔術に関しては一流だろう。もっとも、魔術を使える者自体が減り、最強と言われる奴も俺が知る限り一人しかいない」
「お前よか強い奴がいんのか」
「……、俺の世界の“管理者”だ。長い年月を生きるババア。強い弱いの次元では語れないな。万能故に完璧。全世界の敵になろうとも、笑って全てを踏みにじるババアだ」
「……、すげー」
しわくちゃの鬼ババが俺の頭で想像された。
相変わらず、水に指を入れたままのラグナを観察する。冷たくねえのかと思っていれば。
『きゃー、なによ、あんた!』
腰が、抜けた。
いきなり湖から女が出てきたんだから。


