ぜーぜーしながら、木の幹に腰を下ろす。
「軟弱だな」
「誰のせいで……。呪い殺すぞ、こんにゃろー」
「呪いの魔法も行使できない奴が何を言う。ああ、手本を見せてやろうか」
「……、サーセン」
あんな魔術を見せられた後では迂闊なことは言えなくなった。
反論できずに、チッと舌打ちだけする。
ラグナと言えば、もう俺を気にしておらず周りに没頭していた。
木々に触れ、葉をむしり、むしった葉をなぜか燃やす。
詠唱なしでやったことに俺が驚く中、奴はてくてくと歩き、湖を覗いていた。
立ったまま、上からじぃと湖を見ている。
……湖を鏡代わりにして、自分の顔に酔いしれてんのか。
ラグナルシスト疑惑を浮上させる俺だが。


