初めから持っていた剣にもう一本プラスされ二刀流となった騎士はひたすらに、人形との“見えない拒絶”を連激していた。
剣が二本折れ、もう二本も折れたが。
『しまいだっ!』
壁が消えた今、残ったひとふりで騎士は人形を真っ二つに。
【炎軍、炎に寝た騎士をまた眠りにつかせよう】
刹那、人形の体が燃え盛った。
己を燃やしたわりには服や肌はこげておらず、更には騎士の剣もその炎に焼け溶けた。
『――!』
炎が騎士に転移する。
導火線みたいだ。小さな炎が一気に騎士に燃え盛る。
赤に紅に朱。
深赤に染まる騎士は悶えて後退し。
「ブリュン!」
『マスター……』
「いいの、よくやったわ。戻りなさい」
しゅーと影になった騎士は跡形もなく消え去った。


